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愛とは何か?(遠藤周作著『愛情セミナー』の紹介)

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「愛とは何か?」について,人によって考え方が異なるかもしれません。私が遠藤周作氏が書いた本,『愛情セミナー』から学んだ「愛とは何か?」をあなたにお伝えします。

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<愛情セミナー>遠藤周作著・集英社文庫より

1.文庫「愛情セミナー」との出会い

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 私は大学受験に失敗して予備校に行っていたときがありました。その予備校で片思いの女の人ができました。予備校では勉強しなくていけないのに,なんてことでしょう。実は私にはKという悪友がいました。その悪友と一緒になって「おまえ,誰が好き?」なんて言い合っていたというわけです。

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次の年に運よく大学に入ることができました。親元を離れて大学の寮で生活をしていました。大学2年生の春休みだったと思います。どうしてもその女の子とデートをしたくて,ボウリングに誘ったのを覚えています。でも少しも楽しくありませんでした。つまり私は彼女に振られた訳です。私は,落ち込んだのですが,そのとき「愛って何かな?」「好きになることと何が違うのかな?」と思ったのです。大学の寮へ帰る夜行列車に乗る前の駅の売店で偶然この本を見つけて,一気読みしてしまいました。その時,自分は「愛とは何か」について学んだのです。そして,学んだことを今でも実行しています。本文の中から私が選んで,そのまま抜き書きします。

2.遠藤語録①「モテる男からモテぬ男へ」

モテぬ男はまたもの欲しげな娘たちには眼もくれない。モテぬ男はもし彼が生涯の伴侶に相応しい女性と考えた相手を愛した以上は,生涯その女性との愛を持続するために努力する人間である。

美しいもの,魅力あるものに心ひかれるのなら何の忍耐と努力もいらん。青春に自分がえらんだ娘が美しく魅力ある時,それに惹きつけられるのは馬鹿でも阿保でもできることなのだ。歳月がながれ彼女たちがやがて色あせ,その欠点や醜さを君に見せる時になっても,それをなお大事にすることは誰でもできることではない。

そして愛とはたがて書くが,美しいもの,魅力あるものに心ひかれることではなにのである。外面的美しさが消え,魅力があせても,それを大事にすることなのだ。

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3.遠藤語録②「情熱は,愛ではない」

「不安は情熱を燃えあがらせ,安定は情熱を殺す」これは至言である。私はさっき諸君が映画館でうっとりする恋愛映画はいかに広告の文句が「愛のかなしみ,愛の絶望」などと「愛」という言葉を使ったとしても愛とは何の関係もないのだと言った。あれらは愛の映画ではないのだ。情熱を通俗的な手つきで描いた映画にすぎないのである。

 

4.遠藤語録③「御縁というもの」

もしこの爺さんがこの婆さんとは別の女と若い頃,結婚していたならば,ちがった人生を送っていただろう。婆さん,また然りである。にもかかわらず,そうならずに今,こうして二人が年とり,ベンチで日なたぼっこをしているのは眼にみえぬ縁だったのである。人間と人間とのふれ合いのなかには,我々の合理的な解釈をこえた眼にみえぬ縁がある。

5.遠藤語録④「愛すること信ずること」

君たちは自分の恋した娘に「信じてくれ」と言い,娘は「ええ」とうなずく。黄昏の街のどこかで,誰の耳にも届かず,誰も知らぬこのひそかな会話は,しかし君たちが何もが信じられぬ世界の中で,ただ一つ,信じる何かに向かって出発しようとしたことを意味するのである。恋愛とは「信じるか」「信じられるか」をその本質としている。

「情熱がすべて消え失せたあと,そのかわり,情熱のように烈しい炎ではないが,地味な目だたぬ火をいつまでも燃えつづけさせようとする二人の努力――時にはくたびれ,時には放棄しようと思うことがあっても,遂に捨てなかった荷物――それを我々は情熱ではなく「愛」とよぶことができる」

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 さて,どうだったでしょうか。「愛とは捨てなかった荷物ではない」と私は,思います。

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遠藤氏が言うのは,「愛とは信じること」ということでしょうか。

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 私は,1983年4月に妻との結婚生活が始まりました。ですから「愛とは信じること」については,よく理解できます。ただし,これは<愛を一言で表すとするなら>,という仮定の上のものになるだろうと思います。愛を持続するためには「信じること」以外にも現実的にあと2つのことが必要だと実感しています。

  • 1つは,「経済的余裕」です。もしも私の収入が無かったらここまで結婚生活は続いていないはずです。
  • もう1つは,「相手への尊敬と感謝」です。
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この頃,熟年離婚が増えていると聞きます。仕事を辞めてから家に居ることが増えてくると,お互いの考え方や人生のとらえ方の違いに気づき,お互いの気持ちが離れてしまうことが多いようです。それは「相手への尊敬と感謝」が足りないからではないでしょうか。私は,この頃やっと妻の偉大さがわかってきました。私の妻は,自分の仕事や食事の用意,育児,洗濯,掃除など多岐にわたり仕事をこなしてきました。私も妻も退職してから一緒に生活する時間が増えました。自分自身で食事を作ったり孫の世話をしたりすると,日々の生活をすることがいかに大変か身に染みてわかるようになってきました。そんな経験をすると妻にたいして感謝しかありません。また,同じ仕事をしていた者として,尊敬もしています。

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 いつの日か,2人は必ず離れ離れになってしまいます。そんな日は急にやってくることでしょう。それまでは,相手に対して<尊敬と感謝>をわすれず,毎日を大切に過ごしていきます。

 あなたも一度,<愛情セミナー>遠藤周作著・集英社文庫を読んでみませんか。新版の本を買ってみて驚きました。「もてる男からモテぬ男へ」がごっそり抜け落ちているのです。どうやら活字が大きくなったことでページ数が増えたことで,その部分がカットされたようです。あまりに残念だったので,担当の編集者に復活してほしい旨を,私は手紙でお願いしました。
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最後まで読んでいただき,ありがとうございました。

 

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