漢字の学習方法

国語の学力を高める方法
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国語のテストの中で,学習してすぐに結果を出せるのが漢字学習です。漢字の<読み>と<書き>は覚えるだけなので,わりと簡単です。ここでは,私が経験から学んだ<漢字の覚え方>と<漢字テスト対策>についてお伝えします。

1.漢字の覚え方

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漢字の覚え方にはいろいろな方法があると思います。これから,みなさんにお伝えするのは,私が自分の教室で児童に教えてきた<漢字の覚え方>です。

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みなさん独自の漢字の覚え方があるかもしれませんが,私が向山洋一氏の本から学んだ方法をお伝えします。参考にしてください。漢字の覚え方を自分なりに変えているところもありますのでご了承ください。

①指でなぞり書き

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漢字ドリルなどには,書き順などが分かり易く書かれています。なぜ漢字の書き順が大切なのかというと,漢字の形が整うからです。つまり,書きやすいということと,整った形の漢字が書けるということになります。

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例えば,「飛」という感じがありますね。みなさんがどういった順番に書かれるか私は知りません。私は,もちろん<書き順通り>に書きます。書きやすいからです。そして,漢字の形が整えやすいからです。

「飛」の書き順動画→https://youtu.be/V67R9qyLfNo
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どうでしょう。書き順通りに書くと,形が整い・漢字を書きやすくなると思いませんか。

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ここからは,3年生で学習する「度」の漢字で説明していきます。

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書き順がわかれば書かれた漢字の上で,自分の指を使って「なぞり書き」をします。

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これは書き順を覚えるためです。3回も書けば覚えられるでしょう。覚えられない場合は,5回でも6回でも覚えるまで書いてください。要は,書き順を覚えるのです。本当に覚えられたかどうかは,ノートの上や机の上で漢字を見ないで指で書いてみてください。漢字を正しく書けたら,覚えられたことになります。

②空書き(しなくても良い)

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「そらがき」と読みます。手(腕)を使って,大きく空に書きます。

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これは教師がクラスの児童全員に数を唱えながら書かせます。

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なぜ書かせるのかというと,クラスの児童全員が書き順を覚えているか確かめるためです。もし間違っている児童がいるとその児童は腕の動きが違うのですぐに分かります。その場合は,その児童だけもう一度空書きしてもらってもいいし,全員で書き順をもう一度確かめてもいいと思います。

③鉛筆でなぞり書き+練習

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鉛筆を手にもって,なぞり書きをします。あわせて漢字を書く練習もします。

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この時に大事なのは,1画目の始めの位置です。その点の位置を正しくお手本に合わせます。4マスの線が書いてあれば,どの辺にあるか確かめます。

4マスの線の使い方。→https://youtu.be/dVksCqv_qIQ

④漢字を使った言葉集め

 

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習った漢字について,漢字辞典で調べるとたくさんの言葉があると思います。

その言葉をノートに抜き書きします。そして,同時に意味も理解します。

 

⑤ミニテスト

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このミニテストは5問くらいでちょうどです。例えば「漢字ドリルの何番から何番までテストをします」と予告しておいて,宿題にします。その次の日にテストをします。たったこれだけです。これを毎日繰り返します。

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テストのプリント(テスト用紙のこと)は児童全員に何度も配布できるように,大量に増す刷りしておきます。

 

⑥100問テスト

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学期の終わりくらいに習った漢字を中心に100個の漢字のテストをします。90点以上を合格として,クラスの児童全員が90点以上とれるまでテストをします。仮に90点以上とれなかった児童がいた場合,90点以上とれなかった児童だけで,まったく同じテストをします。(同じテストというのがミソです)その児童が90点以上とれるまでします。テストをする時間は,昼休みとか放課後にテストします。

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なので,100問テストをする場合は,前もって児童にこのことを知らせておくことがとても大事になってきます。90点以上とれるまでテストを繰り返しするということです。昼休み,または放課後に合格するまでテストをするということを前もって児童に必ず伝えておきます。

⑦番外:マッキーノは楽しく漢字を覚えられる

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マッキーノは,愛知県の牧野さんが開発したビンゴ風に漢字を覚えるためのゲームです。

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このゲームはクラスでするのがベストです。30人前後の人数が揃わないとうまくいかないからです。もちろん1人や2,3人でもできますよ。でも盛り上がりに欠けることは確かだと思います。なぜか?それは,各賞が出にくいからです。

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漢字マッキーノの基本的なルールは,次のようなものです。

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繰り返しますが,漢字マッキーノは2000年頃に愛知県の中学校の先生である牧野英一さんが開発したものです。ビンゴゲームに似ていますが、少し違います。

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やり方を説明します。下記のような用紙を自分で作って増す刷りします。そして,児童一人ひとりが同じ用紙を持っています。

1.子どもは、22この漢字の中から16この漢字を選んで書きます。
2.先生は、あらかじめ22この漢字をカードに書いておきます。
3.シャッフルしたカードを1枚ずつ子どもに見せていきます。
例「1枚目、美しい」「2枚目、地図」・・・見せたら黒板に貼っておきます。
4.子どもは、出た漢字を赤鉛筆で○していきます。あと1こでマッキーノ(ビンゴ)になるときは、「リーチ」と声に出させます。(漢字マッキーノをすると、かなり騒がしくなります)
5.列がそろったら子どもに「マッキーノ」と大きな声で言わせます。
6.一番にマッキーノになった子どもは「早上がり賞」です。全員で拍手します。
私は「早上がり賞」というカードを黒板に貼っておいて,その横に名前カードを貼り付けてあげます。こんな感じです。 早上がり賞 田中裕
7.ビンゴゲームでは、あがった人は終わりです。しかし、マッキーノは16枚の漢字全部を続けて出して、○をしてもらいます。つまり、最終的に子どもによって2列とか3列とかでてきます。ここがマッキーノとビンゴゲームの違うところです。
8.16この漢字を発表すると、先生が子どもに聞きます。「8列だった人」もしも,8列の人が出たら「パーフェクト賞」です。マッキーノを毎日やって年間に1回か2回しかでません。「10列だった人」「9列だった人」と順番に聞いていきます。次の賞は「最多列賞」です。最多列賞は2、3人いっぺんに出るときがあります。多いときは、6人なんてときもあります。最多列賞の人も拍手します。名前カードもはります。1列までいって、最後に「0列だった人」を聞きます。これが「0列賞です」0列の人にも全員で拍手をします。

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各賞を紙に書いて黒板に貼っておき,児童の名前を賞の横に書きます。

9.用紙を集めて、正しく漢字が書けているかチェックして、ハンコを押して返します。   (もちろん、子どもが書くときにもチェックします)
10.同じ漢字マッキーノを5回続けた後(つまり5日後になります)、漢字22個の中から選んだ漢字の5問テスト(あるいは10問テスト)をします。成績はかなり良いと思います。一度自分のクラスで統計をとったことがあります。具体的な数字は覚えていませんが,レポートにしてまとめたことがあります。それだけ成績がよかったということです。
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私は国語のテストの前とかに、テストに出ている漢字をマッキーノの漢字に入れていました。(おそらく,ほとんどの子どもが90点以上だと思います。但し,例外はあります。)

11.学期末にある漢字100問テストなどは、それように対応した漢字でマッキーノを作って練習しないと良い点数はとれないと思います。
12.やってみないと分からないと思いますので、動画にしました。見てください。
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本来なら学校の教室で実際やってみるとわかりやすいのですが,教職を退職していてできませんので,自宅でやっています。教室では,黒板を使って漢字カードを貼っていくようにしています。絵にするとこんな感じです。

やり方を動画にまとめました。→https://youtu.be/UlyThcv-XJc
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漢字マッキーノの一番良いところは,児童がマッキーノを大好きになるということです。ゲーム感覚で漢字が覚えられるのです。こんないいことはありません。一度試してみてください。そして,良くなかったら止めてください。良かったら,続けてください。

2.暗記における脳のはたらきについて

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脳科学者の池谷裕二さんは以下のようなことを言っています。

「もしも英単語を覚えるとして,どうやったら覚えやすくなるか」と,いう問いに答えたものとして読んでください。英単語の代わりに漢字を入れても同じことです。

さて、ここで重要になるのが、時間が経って忘れてしまった単語も脳からなくなってしまったわけではない、という点です。たとえば、完全に思い出せなくなったあと、もう一度、同じ単語を覚えなおし同じテストを行うと、最初に比べて2回目のほうが確実に,記憶がよくなります。3度目になると、さらに覚えている単語の数が増える。このことから「復習の大切さ」がわかるでしょう。復習すれば忘れる速さが遅くなるわけです。

ただし、闇雲に復習すればいいというわけではありません。潜在的な記憶の保存期間は1か月と考えられているので、その間に復習することが大切です(海馬は1か月かけて情報を整理整頓していると考えられています)。具体的には、学習した翌日に1回目、その1週間後に2回目、2回目の復習から2週間後に3回目、さらに3回目の復習から1か月後に4回目――このように少しずつ間隔をあけ、2か月かけて復習すればいいでしょう。また、同じ情報でも海馬により多くの情報を送ったほうが勘違いしてくれる可能性は高まるので、目で追うだけでなく、「ノートに書き写す」「声に出して読む」など、いろいろな形で刺激を増やすと効果的です。

復習の内容についても、同じことを繰り返すようにしましょう。先ほどの単語の実験でも、まったく異なるもの10個を追加すると覚えている割合がぐんと下がります(これを「記憶の干渉」といいます)。みなさんのなかには何冊も参考書や問題集を買って試している人がいるでしょうが、それらに大きな差があるわけではありません。脳の原理に沿うならば、どれかに絞って何度も復習するほうが効率はいい、賢い時間の使い方といえるでしょうね。

そして、もうひとつ「脳は出力を重要視する」ということも覚えておいてください。これは有名なスワヒリ語の実験で明らかにされたものですが、暗記してもらい確認テストを行ったあと、被験者を次の4つのグループに分けました。

  • ①すべての単語を暗記しなおし、すべての単語を再テストする
  • ②間違えた単語のみ暗記しなおし、すべての単語を再テストする
  • ③すべての単語を暗記しなおし、間違えた単語のみ再テストする
  • ④間違えた単語のみ暗記しなおし、間違えた単語のみ再テストする
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ここで問題です。この4つのグループに1週間後に再テストすると、どんな結果が得られたと思いますか。良い結果になったのは,何番だったでしょうか。次のア~オの中から一つだけ選んでください。(ただし,池谷さんのお話の内容が正解とします)

  • ア.①②③④全部同じ結果だった。
  • イ.①③が良い結果だった。
  • ウ.①③が良い結果だった。
  • エ.①②が良い結果だった。
  • オ.③④が良い結果だった。
  • カ.その他
正解は,エです。①②の2グループと③④の2グループでは2倍以上の差がつきました。違いは、「すべての単語を再テストした」かどうか、です。

脳にはいろいろな情報が入ってきます。しかし、そのすべてを覚えておくことはできません。当然、取捨選択しなくてはいけないわけですが、このとき、入力の回数だけでなく出力の回数(使用頻度)でも判断しています。むしろ、脳は出力のほうにより依存している。ですから、教科書や参考書よりも問題集を何度も解く復習のほうが効率的だ、といえます。

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どうだったでしょうか。この池谷さんのお話も,ぜひ漢字学習に参考にしていただけたらと思います。

Hiro
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最後まで読んでいただき,ありがとうございました。

 

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