ヒロじい教えて！人の幸せって何だろう
らんちゃんは、今幸せかな？どうだろう
じいじ，急に何を言うの
らんちゃんは幸せだと感じているのか、いないのか、ちょっと気になってね
じいじは、かわいい孫に囲まれてとても幸せじゃない？
私は・・・ん～、幸せだと思うけど・・・
それは良かった
でもじいじ、幸せってなんだろう？
本当だね。幸せってなんだろう。今日は幸せについて考えてみよう
幸せの定義はない。その人が幸せと感じれば幸せである。つまり心の問題である。人を楽しませるには自分が楽しんでいなくては、それはできない。同じように自分が幸せでなければ人を幸せにすることもできない。自分が幸せになるための基本的なことは、この世のすべてを受け入れることである
私は、自分の家族の幸せのために生きていきたい。そのためには、自分の幸せを自分で十分に味わわないといけないと考えている。自分の十分な幸せはやがて、家族をそしていつかは世界中の人々を幸せにすることになるだろう
そして、幸せは結果ではない、プロセスである。小さな（本当は大きなことなのかもしれない）幸せの積み重ねである。
私はよく昔の出来事を思い出す。私が小学４年生くらいのときに親戚が新しい家を建てることになった。大工さんが毎日忙しそうに木の長さを測ったり、ノミで削ったりするところを飽きずに見に行っていたときがあった。その時は何も思わなかったのだが、今になってみると、その時の自分は幸せだったんだなあと、今つくづく思うことができる。
私の子ども達が小さかった頃、いろいろな所へよく出かけた。葛川へ行き、わざわざ川原でお昼ご飯を食べたときもあった。写真にも写っている。子ども達も成子と私もとてもにこやかな顔をしている。その時は何も思わなかったのだが、今になってみると、その時の自分は幸せだったんだなあと、今つくづく思うことができる。つまり、今生きていること、それは辛いことや悲しいことも含めて、今生きていることが本当に幸せなんだと気がついたんだ。
朝起きると鳥がさえずっていたり、雨が降っている音がしたり、風の音がしたり、そんな音を聞くことができる。それは生きていないとわからないことなんだ。私の隣りでは、妻が寝ている。これだけでも私は幸せな気持ちになる。それがどんなに幸せなことかわからない。
少し考えを巡らしてみても「らんちゃんやじゅんくん、みうちゃんはもう起きて保育園の準備をしているかなあ」とか、「今日は、杉本さんと川勝さんのお家へ行こうかな」とか、「ビットコインを手に入れるために、何をしようかな」とか、これもすべて生きていないとできないことなんだ。私は、今が幸せなことがわかる。どんな時でも、＜生＞を感じることができる。この世に生きているただこれだけでも幸せになれる
もう少し幸せについて深く考えると、幸せであるためには自分も相手も自由でなくてはいけないのだ。自由が制限されているようなところでは、幸せを感じることはできない。人権が配慮されていないような所で幸せを感じることはできない。だから、私たちは自由な世の中になるようにいつも責任を持って行動しなくてはいけないのだ。
できれば、私は大事な「お金」からも自由になりたい。世の中が進んでいくと、いつかはすべてのことから人は自由になれるかもしれない。そんな世の中になるように人々は知らない間に努力しているような気がする。
どう思う？ らんちゃん・・・
なんだ、もう寝ちゃってるよ！
最後まで読んでいただき，ありがとうございました。
付録
世界には三大幸福論なるものがあるそうです。それが、ヒルティーの幸福論、ラッセルの幸福論、そしてアランの幸福論です。
そして、TEDトークからロバート：ウォールディンガーの「人生を幸せにするのは何か？」は，大きな示唆を私に与えてくれました。アランの「幸福論」と「人生を幸せにするのは何か？」，この２つをみなさんにご紹介します。よろしくお願いいたします。
＜幸せ＞という考え方は個人によって千差万別だと思います。その人が＜幸せ＞と感じたら、それが＜幸せ＞といえるでしょう。しかし、幸せについて勘違いしていることも多いのではないかと思います。例えば、「お金持ちになれば幸せになれる」と考えている人は少なくないのではないでしょうか。そこであなたの＜幸せ＞について今一度考える機会にしていただけたらと思います。
１．アランの「幸福論」
①メンタル（ネガティブ感情との付き合い方）
恐怖や不安には原因があるから、あきらかにしなさい。情念に捉われないように「思考」ではなく「行動」しなさい。情念は行動で消すことができます。態度、仕草、表情も全て「行動」です。
②幸せな労働者
あなたは自分の畑を耕していますか？それは、自分で＜あーだ、こーだ＞考えながら働くということです。自分の仕事を自分で支配するようにしなさい。
③生活
傍観者を卒業しなさい。傍観者が幸せを手に入れられるとしてもほんの一瞬でしかないのです。人から与えられた幸福はこの世にありません。自分で挑戦することが大事です。
④人間関係
自分自身だけが敵です。そして、他人を同情してはいけません。情念は「伝染」するからです。困っている人には、同情せずに希望や友情を与えることが大事です。また、自分が「幸せ」であることが大事です。自分が幸せでない人は、自分以外の人を幸せにできません。
⑤処世術
絶対条件は、「礼節」と「礼儀」です。礼儀作法は己の情念を抑えてくれます。礼儀作法は、「守り」であり「攻め」でもあります。礼節はコスパが最高です。
※アランはプロポ（今でいうコラムのようなもの）である原稿用紙２枚程度の文章を数千回掲載しました。
※アランは、「未来は誰にもわからないから今をしっかり生きることが大切です」と言っています。
２．ウォールディンガーの「人生を幸せにするのは何か？」（TEDトーク）の紹介
（彼は四代目の研究員です。一般的に長い期間が必要な研究は途中で頓挫する場合が多いそうですが、この研究は奇跡的に存続できたそうです。）
若者に最も大切な人生の目的は何かと訊ねました。80％の人は人生の目的は富を蓄えることで、その同じ若者の50％のもう一つの大きな目的は、有名になることでした。
ハーバード大学では、1938年から75年間に渡り724名の男性の私生活を追い続けて幸せに関する研究を続けてきました。対象の人々を休むことなく仕事や家庭生活、健康などを記録しました。半数はハーバード大学の学生、半分はボストンで暮らす貧しい家庭の10代の子どもたちです。
彼らの居間で質問したり、彼らの医者から健康診断結果を手に入れたり、血液検査をし、脳画像を撮ったります。また彼らの子どもたちからも話を聞きます。その結果、以下のことがわかりました。私たちを健康に幸福にするのは富でも名声でも無我夢中で働く事でもなく、非常に簡単に言うと良い人間関係に尽きるという事でした。
「何？どういうこと」と突っ込みをいれたくなりますね。
この研究で３つのことが分かりました。
第一に、周りとの繫がりは健康に本当に良いという事です。孤独は命取りで家族、友達、コミュニティとよく繋がっている人程幸せで身体的に健康で、繫がりの少ない人より長生きするという事が分かりました。孤独は健康に害となるという研究結果が出たのです。孤立化を甘んじて受け生活している人は、あまり幸せを感じていないのです。
第二に、重要なのは身近な人達との関係です。しかも健康が50歳代の当時の人間関係の満足度で予測される事が分かりました。50歳代で最も幸せな人間関係にいた人が80歳になっても一番健康だったのです。親密な良い関係がクッションとなり加齢過程での様々な問題を和らげてくれていたのです。
第三に、良い関係は身体の健康だけでなく脳をも守ってくれるという事です。堅固な良い関係をしっかりと80歳代にまで持ち続ける人は、関係に守られています。そういう関係にいる人――何かあった時、本当に頼れる人がいると感じている人の記憶は、はっきりしています。親密で良い関係は包含的に私たちに益となっているのです。
75年間に渡る研究で定年退職後一番幸福な人は、仕事仲間に代わる新しい仲間を自ら進んで作った人達です。最も幸せに過ごして来た人は、人間関係に頼った人々だという事でした。それは家族や友達だったり、コミュニティだったり様々です。良い人生は良い人間関係で築かれるのです。
どうでしょうか。みなさんの考えは後ほどお聞きするとして、自分なりに＜幸せ＞についてまとめてみます。
私は、仮説実験授業によってたくさんのことを学んできました。すぐ思い出しただけでも、「仮説実験的認識による思考・行動」、「衣食住足りて他人の笑顔」、「他人の評価に怯えるな」、「自分が主人公となるような人生を生きなさい」、「研究するには仲間と共に」等があります。私が幸せに生きるためのヒントをたくさんいただきました。もらっただけでなく、自分なりに少しずつ実践もしています。
経済的にも今のところ自立できているので、今私は＜幸せだ＞と思っています。人の健康に人間関係が大きく関わっているということは、何となく感じていましたが研究によって明らかになったことに大きな意義があると思っています。
私は昔から家庭を大事にしてきたからです。今でも家庭を一番に考えています。これが健康に繋がるということがわかって嬉しかったです。家族以外にもコミュニティが大事であり、正に仮説サークルが自分の健康にとっても大切だということもわかって嬉しかったです。
これからも（自分にできる限り）私は礼節を守り、良好な人間関係を築き、自分の人生となるような挑戦を続けて、一瞬一瞬の幸せをかみしめながら生きていきたいと思います。
最後まで読んでいただき，ありがとうございました。
幸せは，パートナー探しから！
