算数の授業のお話「間違いを活かして!」

算数の計算力を高める方法

私は,週5時間の非常勤講師です。小学校で3年生の算数授業をしています。

1学期は子ども同士の意見の交流はできませんでした。担任の先生の助言が多すぎだからだと思っています。

そしてある日の算数の時間のことです。良く発表していた男の子が間違えた答えを言い,それを友だちに指摘されて泣きました。間違えることは恥ずかしくないし,間違いを指摘することも大切であることを話しました。

 私の2学期の算数授業2時間目のことです。なんと,この日は私がやりたかった学習ができました!それは,子ども同士の意見の交流です。

子ども達の学び合いに近づいた3つの例を紹介します。

子ども達の学び合い その1

「夏休み問題。市民プールに3人で行きました。一人330円です。3人で何円ですか。」

「はい!1060円」

斜め後ろの子が大笑いしました。少し気になる笑い方でした。

私が,

「どうして笑ったのかな?間違いに気づいたの?すごいね。どこが間違いなのか教えてくれる?」

と声をかけると,少し意外だったのか,驚いたような顔をしました。ところが,真剣な顔になって,

「330円が3人だからかけ算したら990円になる。」

と説明ができたのです。

間違えた子は笑顔でうんうんとうなずきながら聞いていました。

子ども達の学び合い その2

今度は別の子が

「330 × 3で990」

1学期に泣いた子が

「3 × 330で990」

と,2つの式が出ました。

もちろん私はどちらが正しいかをすぐにはいいません。すると,こどもから
「答えが円と人で違う。」
と出てきたのです。数人の子どもがそれぞれに自分の言葉で説明を始めたのです。

素晴らしかったです。

最後に私から補足説明をしました。

「かけ算の交換法則で答えは同じだけれど,お話問題では意味があるので,かける数と

かけられる数は間違えてはいけない」

と説明をし,

「難しくて6年生でも間違えるよ。」

と言ったときに

「えー!6年でも間違えるの?」
と笑顔で声を出したのは間違えた子(1学期に泣いた子)でした。

子ども達の学び合い その3

「大きな数」の学習

「40000+3000」

自信満々で前に出てきて,「4+3=7」と黒板に書き,

「70000です!」

と,答えました。「違います」と数人が手を挙げると,黒板に書いてある問題を見て,

一生懸命に考え始めました。

子ども達も私も待ちました。すると,

「そっか!0の数を間違えてた!」

と気づき,書き直したのです。

私が拍手をすると,子ども達も拍手し,
前に出ていた子はもちろん笑顔で席に戻っていきました。

学習は間違えながら自分のものにしていけるものだと思っています。

そして,考えたことを自分の言葉で説明することも大切だと思います。まだ3年生なので,これからがとても楽しみです。

最後まで読んでいただき,ありがとうございました。

生活に疲れたら,温泉にでも入りに行きましょう。

疲れがとれるかもしれませんよ。

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