『不死身の特攻兵』を読む機会がありました。下の本です。
これから書くことは,本書の内容と私の考えになります。
どの部分が本書の内容で,どの部分が私の考えなのか分かりにくい部分もありますが,<特攻兵>について書かれているところは,この本に書かれているといっていいと思います。
自分が思ったことには,<思いました>という文が付いています。
混同されないようにお願いします。
特攻兵には以前から興味があり、鹿児島の知覧飛行場に一度行きたいと思っていたところです。
20歳前後の若者が日本国のために特攻という形で自分の命を捧げたことを知り、その人はどんな気持ちで受け入れたのか知りたいと思っていました。
偶然、本屋で見つけたので購入して読んでみました。鴻上さんは、1958年生まれの私と同級生でした。早稲田大学在学中の81年に劇団「第三舞台」を結成されたそうで、現在、日本創作家協会会長だそうです。
特攻隊は「志願」だったと言われていますが、実情は全く違っていて内容は命令に近かったようです。特攻隊を出撃させた側からみた内容は志願であり、された側からみた内容は命令に近かったということです。
命令に近いというのは、上官の要請を受けた側にとって断ることはほとんどできなかったという意味です。戦争が終わってから、命令をした側の者が書いた本には、間違った描写(平たく言えば嘘)が書かれているそうです。まるで命令した側の者の罪には無いかのように書かれているそうです。(本当のことは,私にはわかりません。)
命令された側の者は、苦しみます。生きたいのに死ななくてはいけない。なんという不条理でしょうか,という私の思いです。
命令した側の者は、戦争が終わっても生き続けています。当時「最後には俺も特攻として行く」と明言したにも関わらず戦後ずっと生きた人もいます。しかも、そんな人が口を開くと「特攻は志願」だったと言うのです。特攻は志願ではありませんでした。志願の名を借りた命令だったというのです。
時代の大きな流れとか日本や軍隊などの組織を考えるとき、個人の力というのは小さいものだなあと思わずにはいられません。同じ人間でありながら、片方は命令できる。しかし、片方は命令を受け入れなくてはならないからです。
そんな中、特攻の命令に背いた人がいました。佐々木友次さんです。
大変な飛行機の操縦技術を繰り返し訓練してきた彼は特攻に対する不条理(爆弾を敵に命中させて帰ってきたほうが合理的なはずという考え方)を感じ命令に背き特攻せずに帰ってきました。
出撃して9回もです。最後は、軍から命を狙われていたといいますが、そんな佐々木さんが実在したということは、私には一筋の光明のように感じられます。大きな組織に対して自分を通すことはなかなか出来ることではありません。しかし、日本人にもそんな肝っ玉が据わった人がいたということは、これからもそんな生き方ができるのではないかという実例になるような気がするのです。
佐々木さんの存在をこの世の中に知らせていただいた鴻上さんの業績は大きなものがあると考えています。事実、私の心を動かしているのですから。
そこで、社会と個人の関わりについて目を向けことにします。
人間は社会の中で生活していますが、一人の人間が毎日関わっているのは本当に小さな世界です。教師であれば、家庭・学校・クラスの保護者・学校に関わる地域の人くらいしかありません。人によっては、その人が属する世界の人たちがいるかもしれません。
例えば仮説実験授業研究会とか○○サークルとかがそれに当てはまります。その他の人との関わりはほとんど0と言っていいくらいです。何の関係も無いのです。大なり小なり個人はそんな小さな世界に生きています。それらが集まり大きな集団、つまり国を形作っています。そんな個人が大きな国を動かすことは不可能です。だから組織を造り影響力を高めようとするのでしょう。仮説実験授業研究会もそうだと思います。
仮説実験授業が広まる(主流になること)のに200年から300年必要だと板倉さんが言っていたそうですが、本当にそうだと実感します。
私たちが実際社会に影響力を受けながら、あるいは与えながら活動できるのは実質40年くらいしかありません。しかし、ほんの少しずつではありますが世の中は変わってきます。
今やあの中国が、世界第2位の経済大国です。これから先米国を抜いて1位となるのでしょうか?
やがて欧米の力が弱くなり、東アジアやインドなどの別の国が大きく発展していくのでしょうか?
世の中には、個人の思いや考えに関係なく大きな流れが存在します。世の中は少しずつ発展しているのです。留まることはありません。その大きな流れの中に個人はいます。
その流れを掴んだ人(人類に貢献した人)が莫大な財産を築きます。石油のロックフェラー氏、鉄のカーネギー氏、パソコンのビルゲイツ氏、ネットのベゾス氏・ザッカーバーグ氏などを上げることができます。日本では、情報革命を目指す孫氏、衣類の柳井氏などです。この人々は社会に多大な貢献をしています。今後世界がどう変化していくのかわかりませんが、変化が止まることはありません。世界中の人が少しでも世の中を良くしようと知恵を働かせているからです。
ネットはこのまま世の中に残り、より発展していくでしょう。人類の社会の発達はどんな方向にいくのでしょうか。それは、誰にもわかりません。未来は,誰にも予想できないからです。
これからは、個人が自分の力で稼ぐようになるような気もします。そんな人が増えています。どんな世の中になっていくのでしょうか?
最後まで読んでいただき,ありがとうございました。
たまには,温泉旅行はどうでしょうか。
のんびりするのもいいかと思います。
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