Shige
仮説実験授業って何❓
Hiro
『科学と仮説』という本にこう書いてあるよ
仮説実験授業(かせつじっけんじゅぎょう)「はしがき」(『科学と仮説』1971年季節社)
Hiro
科学上のもっとも基礎的一般的な概念・法則を教えて,科学とはどのようなものかということを体験させることを目的とした授業理論。
この授業法の理論的基礎は主として次の2つの命題におかれている。
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科学的認識は,対象に対して目的意識的に問いかける実践(実験)によってのみ成立し,未知の現象を正しく予言しうるような知識体系の増大確保を意図するものである。
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科学とは,すべての人々が納得せざるを得ないような知識体系の増大確保をはかる一つの社会的機構であって,各人がいちいちその正しさを吟味することなしにでも安心して利用しうるような知識を提供するものである。
この第1の命題によって,実験の前には必ず生徒一人ひとりに予想・仮説をもたせなければならない,という主張が生まれる。また,第1第2の命題から,討論の重要性が指摘される。他人のすぐれたアイデアを積極的にとり入れ,他人のまちがった考えを批判し,自分の考えが正しいと思ったら,みんなから孤立しても自説を守り,他人を納得させるだけの理論と証拠・予言をそろえられるようにしなければならない,というわけである。そこで,この授業理論にもとづく授業では,問題・予想・討論(仮説)・実験が授業の中心におかれることになる。同じ概念・法則に関連する一連の問題をつぎつぎ与えて予想をたてさせ,考え(仮説)をだしあわせて討論させてから実験によってどの予想が正しかったかを知らせるうちに,目的とした概念・法則を確実に身につけさせようというものである。
このような授業で成果をあげるには,とくに適切な問題の作成配列が重要になるが,そのためには「授業書」という一種の教科書を準備し,教師と生徒に提供する方法がとられている。この授業書には,問題のほかに,科学者の研究成果も物語などの形で収録されている。上記の第2の命題によって,生徒たちに受け入れ能力さえできていれば,科学の知識は積極的に提供した方がよいというのである。
この授業理論は1963年(昭和38)に板倉聖宣らによって提唱されたもので,それ以来,<ふりこと振動> <ばねと力> <ものとその重さ> <花と実> <電流と磁石> <溶解> <宇宙への道>などの授業書が作成され,全国各地の小・中学校などで多くの授業実験が行われている。そして大部分のクラスでほとんど全員が「考えるのが楽しい」として理科の授業が好きになるなど,多くの成果をあげたと報告されている。また,一般の理科や社会・算数の授業などでも,予想をたてさせることが普及するなど,多くの影響を与えている。
以上
Shige
これだけでは,さっぱりわからないよ
Hiro
だよね。・・・んとね,仮説実験授業を実際に受けたらわかるかもしれないよ。
Shige
教えてくれる人なんて近くにいないよ。
Hiro
そうだね。それでは,仮説実験授業の問題ってこんな感じよっていうのを一問だしてあげる。あのね,<光と虫めがね>という授業書からの問題です。
Shige
簡単そうで難しいなあ。
Hiro
でしょ!
Shige
答えは,「光は集まらない」かな。
Hiro
残念でした。違います。
Shige
じゃあ,これかな~。
Hiro
答えは教えませんが,このような興味がでるような問題が続いていって,光の性質から生まれるカメラなどの構造も学習するよ。それが楽しいのよ。やってみたい?
Shige
やってみたい!
ヒロじいにお願いしたら,やってくれるよ。
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Shige
連絡してみよう。
Hiro
最後まで読んでいただき,ありがとうございました。
Hiro
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